宝石のセッティング
宝石をジュエリーにするために貴金属に留める技法、スタイルのことをセッティングといいます。宝石の輝きやカラー、光の入射角度などを考慮し、宝石を保護するように設計されています。セッティングがジュエリースタイルの良し悪しを決定するといわれるほどです。
●プロング・セッティング
プロングは「爪」。宝石を細い貴金属(爪)で、横、斜めから支えているセッティング。一般的に立て爪などと呼ばれているものです。宝石のカット面に当たる光の反射率などを計算してセットされています。
●ベゼル・セッティング
「ふくりん(覆輪)留め」とも呼ばれます。宝石の周りを、貴金属で輪のように囲み留めるセッティングの技法です。光の入射を妨げないように計算されており、宝石を破損から守る役割も持っています。
●チャンネル・セッティング
貴金属につくられた溝、レールに宝石を複数個連続して並べるセッティング。宝石のパビリオン(下方)からも光が入射して輝けるように、貴金属にも穴が開いています。
●ミステリー・セッティング
インビジブル・セッティングともいう。石留めの爪などのセッティングが見えないように留められている技法。複数個の宝石を隙間なく密接に留めたり、宝石の裏側に細い溝を掘り込み地金の線を通し固定させたりと方法はさまざまです。
●テンション・セッティング
宝石を貴金属が両側から挟みこみ固定するセッティング。 枠となる貴金属に目に見えない張力を与えて両脇から宝石を支えます。
●ペグ・セッティング
真珠などラウンド状の宝石に小さな穴を開け、貴金属バーを挿入し、接着剤で固定したセッティング。
●パヴェ・セッティング
「パヴェ」とはフランス語で「石畳」の意味。 メレダイヤなどの小粒の宝石をまるで石畳のように隙間なく敷き詰めるようにして留めるセッティングの方法です。