映画「ブラッド・ダイヤモンド」に思うこと
ダイヤモンドといえば、誰もが思い浮かべるイメージは美しくて高額なもの。
その美しい輝きは宝石の王様として誰もが憧れる特別な宝石ですよね。
ダイヤモンドは歴史的にも特別な存在であり続けてきました。
どうして、これほどにダイヤモンドは特別なのでしょうか?
それは宝石になくてはならない3つの条件「美しさ」「耐久性」「稀少性」を
パーフェクトに備えているからです。その中でも、稀少性はその価値に
大きな影響を及ぼします。
宝石品質の1カラットのダイヤモンドを手にするために、どれだけの
採掘が必要なのかご存知ですか?平均的なデータですが、
ダイヤモンド鉱山で採掘されるブルーグラウンドという鉱石23トンから
4.5カラットの原石が採れますが、そのうち宝石品質のものが1カラット、
カット石にすると約0.5カラットになってしまいます。この後に
4Cに基づいてのソーティングがなされるわけですが、グレードは
どの点を取っても低いもののほうが多いので、これだけでも
ダイヤモンドがどれだけ稀少なものかをご理解いただけると思います。
レオナルド・ディカプリオ主演の映画「ブラッド・ダイヤモンド」の舞台は
1990年代のアフリカ・シエラレオネ。高品質のダイヤモンドの産出国です。
この映画のルーツは事実に基づくもので、シエラレオネとリベリアの
反政府ゲリラがダイヤモンド原石を密輸して手にした資金で武器を購入し
大量殺戮を繰り返していた事実を描いています。「ブラッド・ダイヤモンド」
とは、「血塗られたダイヤモンド」の意味で、シエラレオネやリベリアなどの
内戦時には、世界で流通していたダイヤモンドの約15%がそれだったと
言われています。
宝石は自然が生み出した芸術品ですが、希少性からくるその価値ゆえに
紛争などと関係してしまうのは仕方のないことなのでしょうか?
産出国の労働者たちは夢のダイヤモンドが見つかることを期待して
毎日泥水の中に膝まで浸かりながら、鉱山で必死に働いているのです。
豊かな生活の中で、美しいものを手にできることがどれだけ幸せな
ことなのかを改めて感じさせられました。
ハートアートのジュエリーで使用しているのは、人工宝石のダイヤモンドなので、
もしかしたらブラッド・ダイヤモンドかもしれない???と心配する
必要はありませんけどね。