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Vol. 1 アメリカ自然史博物館

博物館 アメリカ自然史博物館

アメリカ自然史博物館(アメリカ、ニューヨーク州、ニューヨーク)
American Museum of Natural History, New York, New York, USA

1869年に設立されたアメリカ自然史博物館は、自然科学と人類学の分野での研究と教育を目的としています。22もの建物からなり、世界最大の自然史博物館です。

この博物館の宝石鉱物館は世界中で最も感動させてくれる鉱物展示といわれています。入場してすぐにあるのは隕石展示、それからエネルギーと鉱物がテーマの展示、その次に来るのが宝石と鉱物の展示で、6000もの標本が並びます。

アメリカ自然史博物館はスターが出る宝石のコレクションが有名です。563カラットの「インドの星」は世界最大級のスターブルーサファイア、100カラットの美しいスタールビー「デロングルビー」、116.75カラットの深い紫色のスターサファイア「ミッドナイトスター」、94カラットの「カシミールブルー」などがあります。

この展示館にはカットされた高品質のダイヤモンド、ルビーエメラルドサファイアも展示されています。ここでは、ありとあらゆる色のファセットされた宝石と原石を見ることができます。展示されているものは、ベリルガーネットトパーズトルマリン、クリソベリル、ジルコン、スピネルペリドット、水晶(アメジスト、シトリン、スモーキークオーツ、ローズクオーツ、ルチルクオーツ、グリーンクオーツ、ロッククリスタル)などです。

その他には、合成宝石、有機宝石、稀少宝石、ジュエリーと宝石のカッティングについての展示、巨大宝石の彫刻などが展示されています。

Vol. 2 大英博物館

博物館 大英博物館

大英博物館(イギリス、ロンドン)
British Museum, London, UK

イギリス国立の考古学と人類学の博物館である「大英博物館」は世界中から収集された有史以前から現代までの人類の創作物を展示しています。ロンドンに1759年に開館した博物館と図書館はサー・ハンス・スローン(1660-1753)が集め、王室のために残した個人コレクションが基盤となっています。

今日では広範囲に及ぶ展示品は人類文化の発展、歴史の軌跡、芸術品などです。博物館には大英図書館もあります。

宝石は博物館のあちこちで見ることができます。ハル・グランディーのジュエリーギフトの中の宝石、中世の「魔法の」宝石、ギリシャの彫刻宝石、ギリシャやローマのジュエリーにセットされた宝石、西アジアの彫刻宝石などが展示されている宝石のなかでも有名なものです。また、大英博物館には世界最高といわれるコインやメダルのコレクションもあります。鉱物のギャラリーには1,500種類の鉱物の10,000個もの標本が展示されています。

Vol. 4 ウォルターズ・アートギャラリー

ウォルターズ・アートギャラリー(アメリカ、メリーランド州、ボルチモア)
The Walters Art Gallery, Baltimore, Maryland, USA

メリーランド州、ボルチモアにあるウォルターズ・アートギャラリーは1934年に開館されました。最も著名で広範囲なアメリカの個人コレクションのひとつです。ウィリアム・ウォルターズが創立し、息子のヘンリーが引き継ぎました。彼は25,000点にも及ぶコレクションをギャラリーの建物と共に生まれ故郷であるボルチモア市に寄贈しました。

ギャラリーは限られたスペースながらも幅広い美術品を備えています。素晴らしい装飾品の中には、15世紀オランダの象牙の聖母マリア像、瑪瑙(めのう)の原石から彫られたルーベンスの花瓶があります。その他にも、セーブルの陶磁器、日本の根付彫刻、リモージュのエナメル絵画、ファベルジェラリック、ティファニーなどのジュエリーがあります。16世紀の22個の聖餐式用銀器はその時期のキリスト教の儀式を伝える数少ないものです。

多様なコレクションはルネッサンス絵画、13世紀の聖書、甲冑、彫刻、ステンドグラス、ミニチュアの肖像画、ローマの石棺、ロシアのイコン、ルネッサンスのブロンズ像などに渡っています。

Vol. 3 ベルギー王立自然科学博物館

博物館 ベルギー王立博物館

ベルギー王立自然科学博物館(ベルギー、ブリュッセル)
Royal Belgian Institute of Natural Sciences

ベルギーのブリュッセルにあるベルギー王立自然科学博物館の鉱物コレクションには長く魅惑的な歴史があります。コレクションの中核となったのは、ロレインのチャールズ(1571-1640)の自然史閣議の一部でした。このコレクションはいくつかの政権下を生き抜き、最終的にはオランダ政府の下に1841年に市立博物館となりましたが、1848年にベルギーのものとなりました。

博物館の研究活動とコレクションは、古生物学、動物学、鉱物学、岩石構造学などの分野にわたっています。鉱物学と岩石構造学の部門は15,000の岩石サンプルと28,000の鉱物標本を所蔵しています。

1982年に鉱物学展示室は近代化されました。特別に系統化されたディスプレイのもとに200の標本が展示され、鉱物の物理的、化学的特性が説明されています。

Vol. 5 フォルツハイム宝飾美術館

フォルツハイム宝飾美術館(ドイツ、フォルツハイム)
Schmuckmuseum Pforzheim, Pforzheim, Germany

フォルツハイムは200年以上にわたり、ジュエリーと時計産業の中核を担ってきました。フォルツハイム宝飾美術館は、フォルツハイム市の文化的な焦点です。紀元前3000年から現代までのユニークなジュエリーのコレクションを展示している宝飾美術館は世界中から関心を寄せられています。

19世紀後半に、美術工芸協会とバーデン大公美術学校が所蔵品の収集を始めましたが、これには、歴史的なジュエリーからアールヌーボーのジュエリーまでが含まれていました。目的としてはフォルツハイムのジュエリー工房で働くジュエリーデザイナーが新しいものを創作できるようにインスピレーションを与えることでした。1938年には2団体のコレクションはフォルツハイム市立のジュエリー美術館として集められ、一般に公開されました。第二次世界大戦中には、コレクションは安全な場所に移動・保管されましたが、建物は破壊されました。

1961年10月に新しい建物で開館したときには、ジュエリー美術館のコレクションは拡大し、多くの素晴らしい作品を収蔵しました。その中には紀元前4世紀のギリシャのゴールドジュエリーも含まれています。また、美術館内には歴史的な時計のコレクションもあります。

ジュエリーの歴史的発展について展示するだけでなく、フォルツハイム宝飾美術館は現代金細工作家の創作ジュエリーも見せ続けています。

Vol. 6 ロサンゼルス郡立自然史博物館

ロサンゼルス郡立自然史博物館(アメリカ、カリフォルニア州、ロサンゼルス)
Natural History Museum of Los Angeles County, Los Angeles, California, USA

ロサンゼルス郡立自然史博物館は、1913年に開館し、現在ではアメリカ国内の自然史博物館では3番目の規模を誇ります。この博物館は、ロサンゼルスのラブレアでその頃発掘された脊椎動物の化石を大規模に展示するために建てられたものです。現在では北米で最大の脊椎動物の化石をコレクションを擁しています。

また、ロサンゼルス郡立自然史博物館は世界最高といわれる宝石と鉱物のコレクションも所蔵しています。宝石鉱物館には博物館が所蔵する35,000点の標本コレクションの中から選ばれたもの、アメリカのゴールドラッシュ時代を語る世界でも最大の「ネイティブ・ゴールド」の展示、ケースの外には15もの巨大な「触れる標本」などが展示されています。

宝石鉱物館の隣りにはアレックス・ドイッチ・ギャラリーという宝石に関する展示があります。このギャラリーのテーマ、「宝石とその起源」では、宝石が生成されてから採掘、カットされ、最終的な商品となるまでの、宝石が作り出される過程を紹介しています。

1978年に開設されたヒクソン宝石コレクションは素晴らしい宝石を展示しています。100万ドルの価値があるといわれる200以上のファセットされたダイヤモンドやカラーストーンと、見事な宝石の結晶、ありとあらゆる色の珍しい宝石などが展示されています。また、この博物館ではカリフォルニアで採掘された世界でも最高のコレクションも所蔵されています。

展示の他にも、宝石鉱物委員会では、宝石や鉱物に興味のある人たちのために、特別講義、野外授業、社交イベントなどを行っています。

Vol. 7 レジデンツ・シャッツカマー

レジデンツ・シャッツカマー(王宮宝物殿)(ドイツ、ミュンヘン)
Residenz Schatzkammer, Munich, Germany

旧ババリアの王宮だったレジデンツは、300年以上にわたって建てられ、第二次世界大戦後に更に拡張しました。王宮のうちの10室がヨーロッパで最高のジュエリーコレクションを所蔵するシャッツカマー(宝物殿)になっています。

1室には中世の王冠が展示されています。金の輪に真珠やカボションカットの宝石がセットされたもの、11世紀のドイツの女帝のために作られたフィリグリーが施されたもの、贅沢に宝石を施したフルール・ド・リスのモチーフの14世紀の王冠などです。

ドラマティックなスポットライトが当てられた特別室には、宝石とエナメル細工が施された、ドラゴンを殺めている聖ジョージの像があります。黄金で細工され、ロッククリスタルの剣を振り回している、甲冑を身に着けた騎士は、瑪瑙を彫刻した馬に跨っています。1590年頃に制作されたこのグループは宝石とエナメルで細工された台座に乗っています。130個のエメラルド、430個のルビー、348個の真珠、2600個以上のダイヤモンドが飾られています。

ロッククリスタル、琥珀、ブラッドストーンなどの宝石から作られたゴブレット、ボウル、箱などが展示されている部屋もあります。黄金の装飾品の中には印象的なエナメル細工とブルーサファイアで飾られた16世紀の蓋付きカップもあります。

この美術館には18世紀から19世紀のダイヤモンドや宝石がセットされた帽子飾りや式典に使われた勲章のコレクションがあります。また、1800年頃に作られたババリア王室のジュエリーも展示していますが、その中には、2つの王冠、宝珠と王しゃく、剣があります。1830年にテレーズ女王のために作られたジュエリーは、ダイヤモンド、ルビー、スピネルがセットされた、ティアラ、ネックレス、ブレスレット、イヤリングからなっています。

Vol. 8 グリーンボールツ(緑の丸天井)

グリーンボールツ(緑の丸天井)(ドレスデン、ドイツ)
The Green Vaults, Dresden, Germany

1560年にザクセン選帝侯アウグスタス強王がドレスデン王宮にこの地方の芸術品や宝物を収蔵するためのドレスデン・アートチェンバーを設立しました。ドレスデン王宮の「緑の丸天井」は、金や銀の貴重品を収蔵する場所で、後に拡張されました。

「緑の丸天井」はヨーロッパで最も壮麗な宝物館です。ここにはジュエリー及び金銀細工の名作、琥珀や象牙を使った工芸品の傑作、宝石仕立ての器、ブロンズ彫刻が集められています。壮観ともいえるルネッサンス、ロココ、バロックのジュエリーの中には、世界最大の天然グリーンダイヤモンドである41カラットの「ドレスデングリーンダイヤモンド」があります。

ヨハン・ディングリンガーによる「ムガール帝国皇帝の宮廷」は「緑の丸天井」で最も有名な宝物です。これはムガール皇帝の誕生祝いの模様を表現した黄金のジオラマで、何千個もの宝石が使われ、たくさんのミニチュアの人や家具はエナメル細工で出来ています。

その他には
黄金のコーヒーセット、“186の顔”が彫られたさくらんぼの、大きな象牙製フリゲート、幻想的な真珠人形、その他工芸品の名作が世界的に比類無い展示で人々の目を楽しませています。

この宝物館の華麗さはバロック時代の総合芸術作品として、その最高の栄華を肌に感じることができます。

Vol. 9 バージニア美術館

バージニア美術館(アメリカ、バージニア州、リッチモンド)
Virginia Museum of Fine Arts, Richmond, Virginia, USA

1936年に設立されたバージニア美術館は、革新的な地方の中心から国宝のレベルにまで発展してきました。この美術館のコレクションは紀元前3世紀から1970年代の作品までを所蔵しています。ルーベンス、レンブラント、ルノワール、ゴッホ、ピカソをはじめ、ウォーホル、リキテンシュタイン、ローゼンベルグなどの現代アーティスト、そして、エジプトの彫刻、インディアンの石彫刻、日本の屏風絵などがあります。また、アールヌーボーやアールデコデザインのオブジェや、ティファニーのガラスも多数あります。

この美術館は300点以上ものファベルジェのジュエリー、イースターエッグ、ファンタジーオブジェを所蔵しており、公のコレクションとしては世界最大級です。1970年には18世紀と19世紀のフランスとイギリスの家具、銀器、陶磁器、アンティークの宝石箱などの主要なコレクションを取得しています。

Vol. 10 フィールド自然史博物館

フィールド自然史博物館(アメリカ、イリノイ州、シカゴ)
Field Museum of Natural History, Chicago, Illinois, USA

イリノイ州、シカゴにあるフィールド自然史博物館は世界の自然史博物館なかでも主要なもののひとつです。この博物館はマーシャル・フィールドの一万ドルの寄付で1893年に設立されました。この博物館は人類学、植物学、地学、動物学に焦点を当てています。また、大きな図書館、出版施設、写真・映像部門も併設しています。

博物館の宝石展示には500以上の標本があり、それぞれが何なのか、産出国、用途などが記述されています。コレクションは12に区分され、それぞれが異なる宝石のグループになっています。標本のほとんどは1893年の万博以来、このコレクションとなっているものです。

特に目を引くものとしては、5890カラットで淡青色のシャルマーズ・トパーズ、342カラットのクレーン・アクアマリン、メイン州・ストーンハムで産出された137カラットのアクアマリン(アメリカ産のファセットカットされたアクアマリンで博物館展示されている中では最大)などがあります。また、ルイ・ティファニーがデザインしたステンドグラスの窓もあります。これは44インチx80インチ(約110cm x 200cm)の大きさで人魚を描いています。

その近くには翡翠の展示と世界中から集められたジュエリーの展示がなされています。

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